こうゆづ☆の【とおまわり】

令和元年12月に、ブログタイトルを変更しました。心の動くままに、とっちらかったテーマで書いています。

妖怪noことほぎ★今日と明日の30文字なるもの【the 31-32th】

ご訪問ありがとうございます。Kohyuzuです。全国的に荒れ模様の天気で、水害の影響が懸念されていますが、皆さまお変わりないでしょうか。

私は、雷など大きな音が苦手で、愛犬以上に雷鳴に反応してしまいます。音がダイレクトに胸に響いてきて、直接電気ショックでも与えられたかのように、挙動不審になってしまいます。なので、爆音が轟くライブ会場や花火大会などには、極力、近寄らないようにしています。本当に、心臓発作でもおこしたら、シャレにならん…と思うのです。

ところで、私が子どもの頃、まことしやかに、『雷が鳴ったらへそを隠せ』と教えられていたのですが、今も、この迷信のような言い伝えは、健在なのでしょうか。

個人的には、【へそ】というのは、身体の中心にあって、かなり大切な場所だと思っています。なんといっても、へそは、人が胎児のときから、母親とつながっている場所です。ここから十分な栄養が供給されることで、健やかに育つことができます。産道を必死の思いで通り抜け、胎外に顔を出し、第一啼泣とともに生命が誕生したその瞬間も、まだ母と赤ちゃんは、〈へその緒〉でつながっていますね。

丹田に力をこめる』という言葉は、道教では、下腹部に十分な気のエネルギーを集中させるところという意味がありますが、お腹をしなやかに保ち、緊張を解放する場所であることを教えてくれます。この丹田も、【臍下】指2、3本分のところにあると言われています。十分に深呼吸して、新鮮な酸素をお腹まで取り入れることで、力がみなぎってきて、身体も自然とほぐれていきます。

そして、リラックスしているときに、最も内部環境、胃腸の消化吸収能が高まります。交感神経<副交感神経で、副交感神経が優位な状況をつくるには、【へそ】の周辺の状態を弛緩させて、極力、筋緊張を緩めることが大事だということです。食べることは、生きること。人の生命を維持するために、もっとも重要な核となる部分と【へそ】は、密接に関連しています。女性が妊娠する過程で、まず最初に整えられる場所は、母と赤ちゃんをつなぐ栄養機能を伴った組織(食道ー大腸間の消化管形成)でもあるのです。発生学では、〈原腸形成期〉などと、専門的な用語で難しい説明がなされていますが、ものすごく大雑把にいってしまえば、こういうことです。

さて、〈雷に【へそ】をとられる〉という話に戻りますが、雷鳴が轟くと、人は自然と身をかがめて丸まるような形をとりますね。動物もそうですが、危険性を感じて身を守るとき、首をすくめたり、クルっと丸くなるような姿勢をとる生物は、案外、多いのではないかと思います。〈へそは、大事な場所なので、守れ!〉とばかりに、安全な姿勢をとることを、分かりやすく記憶に残るように教えるための〈古からの知恵〉なのかもしれません。

 

おっと、ものすごく、前置きが長くなってしまいました。それでは、今日も妖怪がおくる【今日と明日の30文字なるもの】へ、いってみよー!

 

【0607】今日の妖怪365

ヒダル神医食同源
《はじめの一歩》食べ物が提供されるまでの過程に思いを馳せて、食のありがたみを噛みしめましょう。

 

【0608】明日の妖怪365

付喪神:後生大事
《はじめの一歩》古きよきものと新しく便利なもの、どちらも心にとめて、大切に使いましょう。

 

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今日の妖怪は【ヒダル神】でした。ヒダル神は、主に西日本地方に伝わる憑きモノの妖怪で、〈餓鬼憑き〉の類いであると言われています。【ひだる】には、〈だるい・ひもじい〉などの意味があります。私は、大正や昭和初期の生まれの方が、〈ひだるい〉という言葉を、口にしているのを聞いたことがあります。

ヒダル神にまつわる伝説も、多々残されていますが、おおよそ、山道や峠の辻などで行き倒れる人々は、ヒダル神に憑かれたためである…という話で伝わっているようです。〈急に空腹になって、身体の自由を奪われ、動けなくなる。そうして、最悪の場合には、死に至る〉といった流れです。要は、餓死するということです。

ヒダル神に憑かれるのを回避する方法は、〈急いで何かを食べる、あるいは、手のひらに【米】という漢字を書いて舐める、または、身に着けている食べ物を投げる〉など、様々な言い伝えがあるといいます。こうすると、途端に身体が自由を取り戻して、動くようになるというのです。

ちなみに、【ゲゲゲの鬼太郎】に出てくるヒダル神の回では、確か【米】という文字を手のひらに書いて、ヒダル神に憑かれるのを免れるシーンがあったと思います。この回で、鬼太郎の〈ピーマン嫌い〉が暴露されてしまったのですよね。最後に、砂かけ婆様が、ピーマンの肉詰めをはじめ、ピーマン料理を持参して、鬼太郎に差し出す場面を、私は強烈に覚えています。なぜなら、私はピーマンは好きだけど、ピーマンの肉詰めが嫌いだから。「妖怪ってやることが過激で、極端だなー。」と、思った記憶があります。

今でも山間部では、ヒダル神にとりつかれるという言い伝えがあるそうです。確かに、山道で一度迷って、彷徨い始めると、食べ物を持っていなければ、数週間であの世に呼ばれてしまいます。山に入るときには、〈チョコレートや飴玉〉など、簡単に口の中にいれられて、唾液を効率よく出してくれる食べ物、糖代謝の効率がよさそうな食べ物は、重宝されますね。なんといっても、司令塔の脳が、大量のブドウ糖を欲しますから。正しい判断をするためには、欠かせない食べ物であるといえるでしょう。

ここまで書いてきて、ふと、思ったのですが、ヒダル神が憑くというのは、どうやら【糖代謝】と関係していそうですね。〈低血糖〉との関連がありそうです。山道では、平坦な道に比べて、急激にエネルギーが消費されていきますから。通常より、早くお腹がすくことは、想像にたやすいですね。

ヒダル神は、飽食の時代に、食べ物のありがたさを、食への感謝を、生命をいただくことへの敬意を、今一度、我々人間に思い起こさせるために、今でも人前に姿を現しているのかもしれません。

今日は、食に関することばかり書いてたので、急にお腹が空いてきました。ヒダル神に憑かれる前に、大好きなメロンパンを食べて、リラックスしーようっと。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

Kohyuzu(こうゆづ☆)