こうゆづ☆の【とおまわり】

令和元年12月に、ブログタイトルを変更しました。心の動くままに、とっちらかったテーマで書いています。

LUPIN THE THIRD FIRST TV『018:美人コンテストをマークせよ』大活躍の殿方は…!

ご訪問ありがとうございます。こうゆづ☆です。ルパン三世のテレビシリーズを第一話から見直して、ただ感想を書くというだけの試みの18回目。高畑・宮崎コンビ(Aプロダクション)のディレクションへ引き継がれ、前々作からオープニング曲と映像が変更、刷新されています。

今作は、またまた、ルパンの女好きが炸裂するかと思いきや…仕事モードの真骨頂!絶世の美女たちに目もくれず?なにやら、きな臭いカラクリがあるようです。ルパン一家、総出で暴れます。それでは、本日もルパンとその仲間たちに会いにいってみよ~!

 

第十八話『美人コンテストをマークせよ』(1972年2月20日放映 / 脚本:松岡 清治)

〈登場人物〉ルパン・次元大介峰不二子石川五ヱ門・銭形警部・スミス 

冒頭、各国の絶世の美女たちを集めて開催される〈ミスグローバルコンテスト〉。風光明媚なリゾート地の空港で、ルパンと次元は〈粒よりの美人たち〉の到着を双眼鏡片手に楽しんでいた。〈とびっきりの美人を盗むってプランはどうだ?〉と問いかけるルパンに、次元は〈バカ言え。不二子一人思うようにできないクセに。〉と鼻で笑う。

飛行機から最後に降りてきたのは、美女コンテストのプロモーターの男たち。〈どこかで見たことがある顔だ。〉という次元に、ルパンは新聞の切り抜き〈名画泥棒のスミス釈放〉の記事をみせる。ピカソルノワールダ・ヴィンチ日本画の歌磨呂など、古今の名作をごっそり盗んで、世間を騒がせた男だという。〈悪党ほど磨きゃぁ、善良な紳士ってことよ。〉とルパン。そうして、別の飛行機からは、田舎財閥の金持ちが次々と現れる。

美女コンテストは【表向き】の大会…で、名画泥棒のスミスが主催をつとめる〈美人画オークション〉が大会の真の目的【裏側】であると見破ったルパン。〈美女に名画泥棒に金持ちが、どう結びつくんだ?〉と訝しがる次元を伴い、行動を開始する。

  1. 黒塗りの高級車に続き、海岸沿いを進んでコンテスト会場に向かうルパンと次元。現場スタッフと共に会場の視察に訪れたスミス。大会の模様は、宇宙中継で放送されるという力の入れようで、技術者には腕の立つ日本人を雇ったという。そこには、得意の変装でインターナショナル・テレビ局のスタッフに成りすましたルパンと次元の姿が。そして、もう一台のカメラ近くには、不二子の姿も。こうしてルパンたちは、表向きに開催されるコンテスト会場の潜入に成功する。
  2. ルパンの狙いである名画のオークションは、コンテスト会場から程なく離れた別会場【オヤ島】で開催されるという。支配人に〈秘密が漏れるようなことはあるまいな…〉と厳重警戒の意思をみせるスミス。オークションは、スミスにとって【世紀の大事業】なのである。ルパンの意図がつかめずにいる次元に、ルパンは〈スミスのヤツも、名画を眺めて暮らすには、年を取り過ぎた。名画と言えども、墓場までは持って行けまい?〉と話す。
  3. 特別審査員のみに渡されるというカタログには、各国の代表の美女の写真の裏に、オークションにかけられる名画が印刷されているという。例えば、日本代表の美女と歌麿呂の美人画がセットになっていて、美女の審査を装い、その実、オークションの名画に点数を入れ、その点数が美女の決定および名画の落札価格にもなるという仕組み。ルパンいわく、盗品を秘密を死守したまま、現ナマに変えることは昔から最高に難しいこととされているのだ。大袈裟な話題づくりのように見える美女コンテストも、世界中の金持ちたちを特別審査員として招待するのに好都合、白昼堂々と自らのアリバイを作りながら、同時にオークションの取引を進行するという、絶妙な隠れ蓑になるのである。
    • ルパン:ところが、情報通のオレ様にも分かっていることは、そこまでさ。ヤツ等がやろうとしていることが、あまりにもあけっぴろげなんで、かえって分からない点が多いんだ。
    • 次元:だったら、こんな格好してグズグズしているより、さっさと調べればいいじゃねぇか。
    • ルパン:やー、今、うかつに動いたら、ヤツ等が取引そのものを中止する恐れがある。そうなったら、すべてがオジャンだ。
    • 次元:じゃ、手も足もでねぇってことだな。
    • ルパン:そこで、テレビカメラを使うのさ。あけっぴろげの犯罪計画を探るには、テレビが一番だ。
    • 次元:しかし、敵さんが簡単に映されるような秘密を、ご披露するかね。
    • ルパン:そこは、五ヱ門に活躍してもらう。それと、銭形だ。あいつにも大事な役で出演してもらうぜ。
    • 次元:出演だって?
    • ルパン:ンフフフフ。まっ、とりあえず、第一弾ぶっ放してるんだ。
  4. このとき、スミスの元には、ルパンからの【挑戦状】が届いていた。
    【ミスグローバルコンテスト開催おめでとうございます!つきましては、当日、世界一の美女をいただきに参上したいと存じますので、あしからず。ルパン三世】と書いてある。
    • スミス:んー、ルパンのヤツ、気づきやがったな…。いや、そんなはずはない。
    • スタッフ:どうします?
    • スミス:警察を呼べ、ルパン逮捕に命をかけている、銭形という敏腕警部を呼ぶのだ。
    • スタッフ:しかし、そいつはまずいんじゃないかな。もし、このことを銭形という男に、感づかれでもしたら…。
    • スミス:心配するな。警察ごときに見破られるほどのチャチな計画ではない。銭形を恐れるより、ルパンを恐れよだ。すぐに、銭形を呼べ。
  5. 大会当日。カラフルな国旗がはためく中、客席は超満員の人気ぶり。銭形警部は、会場全体を見回り、厳重警戒している。〈ただ今より、第10回…25名の美女たちによって…〉と、開催のご挨拶の実況を披露しているのは、テレビ局スタッフに変装したルパン。簡素な眼鏡をかけているだけという…あけっぴろげっぷり。〈では、一番…インド代表:ダンディーさん!〉と、コンテストがはじまる。銭形警部は、会場の外で油断するんじゃないぞ。ルパンは何者に化けてやってくるか分からんからな…。遠慮はいらん。もしかしたら、逮捕の瞬間が全世界に宇宙中継されるぞ!〉と、部下たちにハッパをかけている。
  6. 会場の後ろに設けられたブース席では、特別審査員の1人1人にスタッフが配置され、完全個室の状況で〈いかがですか、5番フランスのアルヌール嬢は…〉など声をかけ、着々とオークションの取引を進めていた。〈いまにみてろ!〉とルパン。では、いよいよ最後25番、アメリカ代表バーゲンさん…と、アナウンスされる頃には、銭形警部も、会場の一番後列の席に腰をおろしリラックス。〈どうやら、無事に終わりそうだな…〉と、煙草に火をつけたそのとき〈ブーン〉というエンジン音とともに一基のプロペラ機が現れる。パラシュートで飛び降り、舞台に登場した五ヱ門は、一目散に特別審査員たちの個室ブースに向かって走り出す。テレビ局のカメラは〈とんだ、ハプニングです!しばらく、この模様をみましょう。〉と、中継を切り替える。
  7.  警官たちは、五ヱ門を捕えようと動くが、まったく歯がたたない。五ヱ門は、ブース目がけて斬鉄剣をあびせ、次々に階下へ斬りおとす。特別審査員の1人は、書類を口の中に放り、慌てて証拠隠滅を図ろうとする始末。その後も、五ヱ門は、貴重品預かり所や楽屋に侵入し、斬鉄剣を奮い続ける。五ヱ門を追う銭形警部。こうして、ひと暴れした後、斬鉄剣で壁を破壊し【最短ルート】をつくって逃亡、会場を後にする。〈おい、あきらめるな。徹底的に探すんだ!〉と五ヱ門を追って、会場の外へ走り出した銭形警部。
  8. 五ヱ門が暴れ、客たちが立ち去った会場内で、ルパンは〈曲者はどうやら逃げ去ったようです…ですが、このままでは、コンテストの中継はできません。しばらくお休みを頂きたいと思います。〉と、中継マイクをオフにする。〈次元、この間に、機械の点検だ!〉〈不二子ちゃん、カメラの調子見といてね。〉と言って、駆けだす。不二子の後方では、スミスと特別審査員たちが集まり、なにやら話をしている。曲者の乱入で混乱するゲストに、スミスは〈大丈夫です。あとは、最終審査会議と美女たちの撮影会です。少し予定を早めて、今日中にすべてを終えてしまいましょう。〉と伝える。
  9. 会場の外に出たルパンと次元は、玄関の入り口に停車している、テレビ局の車へ乗り込む。そこには、五ヱ門の姿もある。
    • 次元:よくやった!五ヱ門。
    • ルパン:さーて、成果はどうかな。早速、ビデオカメラを見てみようじゃないか!と、五ヱ門が侵入したところから映像を確認する。
    • 次元:なんだこれは?
    • ルパン:みられると都合の悪いもの。多分、入札の点数表だろう。
    • 次元:しかし、肝心の絵がどこにあり、どこで現ナマと交換するのか、それがわからないじゃないか。
    • ルパン:そいつはこれからよ。この次だ、よーく見ておけよ!さぁ、中に何があるか。
    • 次元:なにもねぇな。
    • ルパン:これで終わりか。
    • 次元:やぁ、失敗だったな。なにも、出てこなかったじゃないか。
    • ルパン:そんなはずはない!(と、立ち上がる。)
    • 五ヱ門:こんなものを拾ったぜ。(と、懐から紫の紙をとりだす。)
    • ルパン:うぉ~、カタログだ。(美女の裏には、モナ・リザの絵)
    • 次元:取引があるのは、間違えねぇな。
    • ルパン:くそぉ、一体、どこにブツを隠しやがったんだ!(と、不二子が駆け込んでくる。)どうしたんだい?
    • 不二子あの連中、急に慌てて、動き出したみたいだわ。今日中に【オヤ島】に渡って、最終審査会議と美女たちの撮影会をやってしまうって言ってるわよ。
    • ルパン:今日中に?クサイな。なんか名画らしいものを積んでる気配は?
    • 不二子:荷物と言ったって、連中の小さな手提げかばんじゃ入らないし。なかったわねぇ。
    • ルパン:で、美女の方は?
    • 不二子:手ブラよ。そうそう、撮影会用に衣装箱を積んでたけど、衣装箱じゃねぇ。
    • ルパン:そうだ、それしかない!おいっ、テープをもう一度巻き戻してみようぜ。
    • 次元:なんにも、それらしい感じはなかったぜ。
    • ルパン:そこだ。(そこには、衣装箱を大事そうに守るスミス率いるスタッフの姿が映しだされていた。)
    • 次元:楽屋に衣装箱、不思議でもなんでもないぜぇ。
    • ルパン:じゃぁ、ヤツ等がなんでここにいたんだ?
    • 次元:ん?そういえば…。
    • ルパン:おいっ、もうスミスたちは名画を守りに行って、いないじゃねぇか。(と、五ヱ門がブースを斬りおとす映像を確認する。)
    • 次元:あっ、そうか!
    • ルパン:ちっきしょう。どうして、もっと早く気がつかなかったんだろう。
    • 不二子:それより、早くしないと船が出てしまうわよ、ルパン。
    • ルパン:よーし!直ちに行動開始だ。
  10. 停泊中の二艘の船のうち、一艘では美女たちの撮影会が始まり、もう一艘では、特別審査員たちが談笑していた。そこへ、テレビ局クルーに変装したルパンたちは〈スミスさん、美女たちにインタビューしたいんですが…〉と駆けつける。〈んー。まぁ、いいでしょう、どうぞ!〉とスミスは許可する。〈ありがと~う!やれやれ、間に合ってよかったぜ。〉と船に乗り込む。すると、〈スミスさーん!〉と、銭形警部が走ってくる。〈やぁ、銭形さん。曲者はどうしました?〉とスミス。〈申し訳ありません。逃げ足の速い奴でして。しかし、緊急手配をしてありますので、必ず捕まえてみせます!ところで皆さんは、どちらへ?〉と銭形。〈島です。美女たちの撮影会と最終審査会議です。早いとこ片付けて、招待客と美女たちをお返ししないとね。〉と応じると、銭形は〈同感です。私も、美女とご一緒しましょう!〉と言う。〈これから後は、私たちだけで大丈夫ですよ!〉とやんわり断るスミスに、銭形は〈美女たちが乗っている以上、私が護衛をしないと。〉と意気込む。そこへ、1人の警官が〈緊急連絡です!ルパンたちが他の方面に出現したようです。〉と走り込んでくる。そして、今回の美人を盗むというのは、彼一流のイカさまではないかと。〉と報告する。〈よし、分かった。お前は、私の代わりにこの船に乗れ。〉と、変装した警官こと五ヱ門に指示する。一部始終をみていたスタッフは〈どうします?〉とスミスに聞くが、〈警官の一人ぐらい。なんとでも、ごまかせる。おーい、船を出せ~!〉と合図する。
  11. 戻った銭形は〈警視総監殿!詳しく状況を教えてください。ルパンはどの方面に出現したんですか。〉と、尋ねる。〈なに、ルパン?なんのことをいっとるんだねぇ。〉と返され、眼を丸くする銭形。一方、船上で美女たちにインタビューを開始したルパンたち。〈なんだか、落ち着かないなぁ。まだ時間あるんでしょう?〉と、撮影をオヤ島の傍にある小さな島で行うことを提案し、急旋回して、小島に向かう。
  12. 一方、オヤ島に上陸したスミスたち。〈では、ただ今から、特別審査の発表を行います。〉すると、客の1人が〈それより先に、お土産の品をみせていただきたい。本当にあるんでしょうな。〉と言う。〈もちろんです。美女たちの船に詰め込んでありますから。もう、到着する頃でしょう。〉と応じる。〈しかし、そんな不用心な…〉〈ご心配なく。私は皆様方のアリバイのことまで考えて、事を運んでいるのですぞ。リチャード、船着き場まで見に行ってくれ。〉とスミス。ちょうど、そのとき、美女たちが乗った船が到着する。〈なにを、グズグズしてたんだ。はやいとこ衣装箱を審査室に運ぶんだ!〉とリチャード。〈おーい、どうしたんだ!誰もおらんのか。〉〈へい、ただいま。〉と、顔を出したのは、船長と船員に変装したルパンと次元。
  13. 審査室に衣装ケースを運び込む船長ことルパンに、スミスは〈美女たちはどうした?〉とたずねる。〈美女たちは小島で撮影会をやってます。済んだ頃、迎えにきてくださいと言われましてね。〉とルパン。〈護衛の警官は?〉というスミスに〈世界一の美女と言えば、美術品と同じだ~。と言いまして、美女の周りをデレデレ、ウロチョロと。〉と、応える。〈そうか、もう下がっていいぞ。〉とスミス。〈ご覧のとおり、お土産品は揃いました。では、審査の結果を発表いたしますので、皆さまは、お財(たから)をご用意ください。〉皆の札束を確認し、ニヤリとほくそ笑むスミス。〈では、リチャード読み上げてくれ。〉〈5番のアルヌール嬢、つまり、ルノワールのラフは、10万ドルでモルゲンスさんに…〉と読みあげていく。扉の外では、ルパンと次元が聞き耳を立てていた。思った通りの展開に〈最後の仕上げだ!〉と、駆け出していく。ルパンを追い、ボートで船着き場に到着した銭形警部。絶妙のタイミングで、船長ことルパンが〈大変!美女たちがいなくなりました!〉と、助けを求める。〈なに!美女たちが?さては、ルパンだな。〉と、部下を率いた銭形警部は、勢いよく島内へ走り出していく。
  14. その頃、オークション会場は大詰め。スミスが〈では、皆さん。当選された番号の衣装箱の前にお立ち下さい。お土産品の取り出し方を説明いたします。まず、蓋を開けて…〉と、そこへ、銭形警部率いる警官たちが駆け込んでくる。銭形は〈スミスさん、美女たちがいなくなったそうですな。ルパンが盗むと予告していた美女たちです!〉と声をかける。〈さぁ、それは…〉と返答に詰まるスミスに〈あなた方は、ここでなにをしているんです!〉と、部屋の中を見回す。そして、〈スミスさん、そこに並んでいる箱と札束は何ですか?何なんですか〉と詰め寄る。〈それは、その…〉と言葉を濁し、札束を胸に抱き、冷や汗を浮かべるスミス。札束を持ち逃げしようと動いた矢先に、スミスは箱にぶつかり、衣装箱の蓋が開く。と、そこには、なんと縄で縛られ、口にテープを貼られた美女たちの姿が!〈これは!〉と一同が驚きの声をあげ、慌てたスミスは、自らも箱の蓋を開ける。すると、中には【美女をちょうだいいたしました。ルパンⅢ世】という文面が入っている。すかさず、スミスの両脇を警官が固め、手錠をかける。スミスは〈クソゥ、ルパンめ。〉と悔しがる。
  15. 1人の警官が〈大変です!船が一艘もなくなっています。〉と銭形に報告する。〈な、なんだと!〉と確認に走りだした銭形は、船着き場に呆然と立ち尽くす。すると、一隻のボートが近づいてくる。〈よぉ、とっつぁん。世界一の美女たち、確かに頂戴したぜ。〉と手を振るルパン。そして、捕まったスミスたちを確認すると〈ほほぅ、ダンナ方、お揃いだね。よーく見とけよ。名画の見方を教えてやるぜ。名画と言うのはな、例えばこういう風にして…(と、張られた帆には、名画がズラッと掲示されている。)楽しむものだよ。フゥ~♩〉それを見たスミスたちは〈私の絵だ!返せ。〉と、口々に騒ぎ出す。その様子をみた銭形は〈そうか、クソゥ、ルパンめ。よくもオレをコケにしおって。この恨みは、来週きっと晴らしてやるからな!〉と叫ぶというオチ。ルパン、次元、五ヱ門、不二子をのせたボートは〈バーイ!〉と、軽やかな波しぶきを残して、走り去っていくのでした。おしまい。

f:id:hirameki_99:20200118203523j:image

◆こうゆづ的*第十八話の№1シーン

今作は、なんといっても斬鉄剣が冴えわたる場面【五ヱ門頑張ったで賞】に一票を投じたい。銭形警部が、島にむけて出発する船に乗り込む寸前で、警官に変装して現れ、銭形を煙に巻くところは、見事でした。まさか、変装に入歯(明石家さんまさんのモノマネで見るような出っ歯)を使うとは、驚きです!〈変装でも、これくらいのことはやる!〉と、胸を張る剣士様。どうして堂々たる役者っぷりです。

それにしても、五ヱ門は、やることなすこと超人的です。素早い身のこなし、コンニャク以外のものを、ぶった斬る斬鉄剣の使い手は、マジ最強ですな。五ヱ門は【怒らせると怖い!】というルパンの評も、あながち、間違っていないと感じてしまう。五ヱ門のよさを最大限に活かした見事な作戦でした。

ルパンが、どのように五ヱ門を焚きつけたのか…気になるところですが、なんだかんだ言っても、主役級の出番がくるのは、五ヱ門も嬉しいはず。それも、今作のように、ド派手に登場して、思う存分に斬鉄剣を奮える活躍となれば、なおさらです。反して、次元の出番は控えめ。次元が拳銃を使わずに、仕事を終える作品は、わりと珍しいかもしれません。

要所、要所で、的を射た采配をするルパン。今回は、五ヱ門の剣不二子の情報が、ルパンの計画を見事にサポートしました。そうそう、ニセ情報に、付き合ってくれた銭形のとっつぁんも、大変な活躍でしたね。

クライマックス、スミス逮捕の場面で〈ルパンだ、ルパンの奴がやった仕業だ!〉とわめくスミスに〈違う!ルパンはこんなことはしない。あなた方は、ルパンの名を騙って婦女誘拐、並びに、婦女売買を働いたんだ!おい、逮捕しろ!〉と、指示した銭形警部の台詞には、グッときました。

結果的には、ルパンの仕組んだことだったのですけどね。ルパン逮捕にかける、銭形警部の情熱を感じるたびに、胸がジーンとします。今回の銭形警部は、ルパンの思うツボ過ぎて…ちょっぴり、かわいそうでした。そして、警官よりルパン三世を警戒していたにも関わらず、出し抜かれてしまった敵役のスミスにも、ちょっぴり気の毒でした。

毎度のことながら、ルパンの遊び方は、とても潔い。第十八話で言えば…【古今の名画】のお取り扱いは、いささか、度が過ぎるような気もしますが、ルパンの仕事は、人のものを盗むこと。泥棒の醍醐味は、狙った獲物を手に入れたときが、もっとも尊い瞬間なのかもしれません。

次回、第19話は、大泥棒のルパン一族を代々追い続けているという、エリート警官の一族が登場します。本当のライバルは、ルパンか、はたまた、銭形警部か!目が離せません。お楽しみに。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

Kohyuzu(こうゆづ☆)