こうゆづ☆の【とおまわり】

令和元年12月に、ブログタイトルを変更しました。心の動くままに、とっちらかったテーマで書いています。

LUPIN THE THIRD FIRST TV『016:宝石横取り作戦』争奪戦、開幕!宝石は誰の手に?

ご訪問ありがとうございます。こうゆづ☆です。ルパン三世のテレビシリーズを第一話から見直して、ただ感想を書くというだけの試みの16回目。高畑・宮崎コンビ(Aプロダクション)のディレクションが主流になり、定着し始めた今作。

ルパンの愛車が前回のベンツSSKからフィアット500に変更。峰不二子の髪型もロングからショートスタイルへ。フィアットは、初回シリーズから現在も活躍中の作画監督大塚康生さんの愛車の1つなのだそう。高級車から大衆車へ…車好きなら、非常に興味深いチョイスですね。こういったアイテムへのこだわりも、体制の変更に伴う特徴を色濃く演出していくための〈自然な流れ〉なのかもしれません。

また、今作16話のためだけにアレンジされたオープニング〈♬ルパンルパンルパン~♬〉は、銭形警部の報告書という想定で、主要キャラを紹介する仕掛けになっています。銭形警部の声を担当する〈納谷悟朗さん〉のナレーションが渋くも、溌溂してイイ!惚れ惚れします。それでは、本日もルパンとその仲間たちに会いにいってみよ~!

 

第十六話『宝石横取り作戦』(1972年2月6日放映 / 脚本:七條 門)

〈登場人物〉ルパン・次元大介峰不二子・銭形警部・ビーバーとその仲間 

冒頭、海岸の砂上にうつぶせになって敵情を視察するルパンと次元。〈本当に来るのかねぇ。峰不二子の持ってきた情報なんだろう? あいつの情報と天気予報くらいあてにならねぇもんはないんだから、まったく。〉と次元。双眼鏡を手に〈んー、だけどビーバー宝石店の動きが怪しいってのは本当なんだ。〉とルパン。〈ビーバーといや、超一流の宝石店だ。そいつが密輸ダイヤで荒稼ぎ。ホントなら面白れぇ。〉と次元が煙草に火をつけようとしたそのとき、ルパンは手で制し〈シッ!今、何時だ?〉〈11時だ。〉〈来たぜ、11時ジャスト。不二子の情報にしちゃ正確だ。〉とニヤリ。

  1. 一艘の密輸船が到着し、高級車が出迎える。見張りは、銃を携帯するという厳重な警戒ぶり。
    • 次元:こいつは思ったより、大げさだぜ。
    • ルパン:30億円分のダイヤだからな。
    • 次元:やるぜぇ!(腰をあげ、今にも飛び出していこうとする。)
    • ルパン:待て。今夜はこのまま引き上げよう。
    • 次元:バカ言うな。ダイヤを店に運び込まれたら、やりにくくなるだけだぞ、オイ。
    • ルパン:周りをよく見てみろよ。
    • 次元:ふーん、いつの間に。気がつかなかったぜ。
    • ルパン:(崖の上にいる人影をみて)あれだけじゃねぇ。全部で30人はいるぜ。
    • 次元:驚くことはねぇや、この擲弾筒でぶっ飛ばしてやるぜ。
    • ルパン:それにな、不二子がどうしてこんなネタをオレ達にくれたか…だ。
    • 次元:そんなことはどうでもいい。こんなダイヤを見逃す手はないんだ。
    • ルパン:とにかく、今夜はやめとこう。
    • 次元:けっ…。(と、渋々引き上げる。)
    • 不二子:(待ち合わせ場所で)ルパン、守備はどうだった?…それで、ダイアモンドの山を目の前にして、指をくわえて待っていたわけ?
    • ルパン:んー、君子危うきに近寄らずだ。
    • 不二子:なによ!せっかく、とっておきの情報をあげたのに。(と、ギアを入れ変え、思いっきりアクセルを踏み込む。)
    • ルパン:やめろよ、あぶねぇな。
    • 不二子ルパンが聞いてあきれるわ。あなたのお爺さんのアルセーヌ・ルパンだったら、目の前の獲物を見逃すなんてしなかったでしょうね。
    • 次元:まぁ、それについては、オレも同意見だ。
    • 不二子初めて会った頃のルパンは、少しムチャなところがあって、それが魅力だったわ。まっ、諦めましょう。30億円の密輸ダイヤだけど、店に運び込まれたら、ちょっと手が出せなもの。街中じゃ銭形もいるし。危なすぎるわね、仕方ないわ。ねぇ、ルパン。
    • ルパン:あったま、来た!やりゃ、イイんだろう、やりゃ!たかだか30億のダイヤだ。訳ねぇ!
  2. ところ変わって、ビーバー宝石店。入店した不二子を店主のビーバー自らが接客。560万円のエメラルドを、気品が欠けると切り捨てる不二子に〈お目が高い!ダイアモンドでしたら、新しいのがあります。当店自慢のコレクションでございます。〉と勧めるビーバー。そこへ〈こんにちは!〉と、バキュームカーのホースを手にトイレの清掃業者に変装したルパンが、表玄関から堂々と入ってくる。〈キャー、汚い…〉と、店内にいた客たちは、迷惑そうな顔をして、店の外へと出ていく。
  3. 〈トイレはどこですか。〉と、ルパン。〈裏に廻りたまえ、外からまわれ。出ていくんだ。〉というビーバーに、なおも〈トイレはどこですか。〉と構わずに突っ込んでいく。店の前に〈工事中〉の札を置いた次元も〈トイレはどこですか?〉と入店する。〈つまみだせ。出ろ!〉と言われて、〈こりゃ、とんだ粗相を…。〉と、バケツをひっくり返す。中身は、粘りのあるボンドのような液体で、店員たちは手足をとられて動くことができない。〈貴様たち、清掃局の人間じゃないな。非常ベルだ、警察を呼べ!〉というビーバーに、次元は〈騒ぐんじゃない。〉とガムテープで口をふさぐ。
  4. 〈よぉ、不二子ちゃん!ほんじゃまぁ、いらっしゃい。〉と、ルパンは掃除機の要領で、ホースから次々と宝石を吸い込んでいく。こんな金庫は、チョチョイのチョイと、金庫を破り〈おぉ、イイ眺めだこと!はい、一丁あがり。ニヒヒヒ。これで、おーしまい。〉と、密輸ダイヤを全て吸い込んだところで、不二子が〈あら。もう帰るの?〉と声をかける。〈あぁ。計画は全て完了だ。〉というルパンに〈そう。それじゃ、これは放っておくのね。ルビー・エメラルド・サファイア…。やるとなったら、とことんやるのが男じゃないこと?アルセーヌ・ルパンなら、きっとそうしたわ。〉と迫る。そこへ次元が〈ルパン、なにしてんだ。予定よりも、3分も遅れているぞ、急げ!〉と声をかける。不二子は〈銭形がなんていうかしら、ルパンのヤツ慌てて、ずいぶん残していったな。〈うるせぇ!やりゃ、イイんだろう。〉と、ムキになるルパン。
  5. 店の外では、次元が腕時計をみて〈予定より6分も遅れてる。なにしてやがるんだ。あぁ~!〉と、ビーバー宝石店に近づく二人の女性の姿が!〈あら、このお店ったら、まだ水洗じゃないのかしら。ビーバー宝石店といったら、一流なんでしょう。(と言いながら、店をのぞき込み)泥棒よ!110番。〉と、走り去っていく。〈しまった!〉と、焦る次元。【リリリーン♬】と黒電話が鳴り〈なに、白昼堂々の宝石強盗?よーし、ルパンに違いない。出動だ!〉と銭形は飛び出す。〈そーれ、そーれ。まーだまだ、ありますね。それそれ。〉と、店内の宝石を根こそぎ吸い取るルパン。〈おいっ、ルパン。ばれた、ひきあげよう。おい、どうしたんだ。予定外の行動は命取りだぞ。おいっ。〉という次元に、〈うるせぇ。ほれっ。命令はオレが出す!〉と応じるルパン。最後に、ウインドウにディスプレイされている宝石まで吸い取り〈さーて、おしまいだ。あれー?不二子ちゃんのヤツ、いつの間にいなくなっちゃったのかなぁ。まぁ、いいや。〉と、宝石店を後にする。
  6. 銭形のパトカーと、宝石店のすぐ側ですれ違ったルパンたち。〈あのバキュームカーを追え!〉と銭形。〈例によって、銭形のとっつぁんだ。次元、計画№2で行くぜ。〉とルパン。〈てやんでぇ。予定より13分遅れちゃ~、№2はダメ。〉と次元。〈じゃぁ…。計画、№ナシでいくか。そこへ、〈ルパン、神妙にお縄を受けろ。止まらんと発砲するぞ!〉と銭形。ルパンたちの車は、四つ角で〈袋の鼠だ!〉と、銭形率いるパトカー3台に前方を包囲されてしまう。が、そこは、ルパン。バキュームカーの後部から、愛車で飛び出し、爆竹を投げて逃げ切る。戦利品を手にご満悦のルパン。けれど、自宅に戻る途中で、前輪がパンクしてしまう。キョロキョロ、人影ナシ。〈狙撃されたのかと思ったぜ。〉と次元。〈もうすぐオレん家だっていうのに。ついてねぇな、あれだよ!〉と、ルパン。車の後方には、釘の入った箱が落ちている。〈へんっ、計画通りやってりゃ、こんなことにはならなかったんだよ。〉と吐き捨てる次元。
  7. そこへ1台のトラックが通りかかる。〈すまねぇ。ちょっと、スタンドまで引っ張ってってくれないかな。〉と、たのむルパン。トラックの運転手は〈助手がいないので、お客さんが自分でつないでくれないか〉という。〈まかしとけよぅ、助かるぜ。〉と、トラックに車をつなぐルパン。よーしあげろ!はいストップ。と、車をトラックに乗せた瞬間に、走り出すトラック。運転手は、不二子の変装で〈さよなら、ルパン。どうもありがとう。車はスタンドに置いておくわよ。〉と、走り去る。地団駄踏むルパンと次元。
    • 銭形:クッソゥ、ルパンめぇ~ンンン。
    • ビーバー:くっそぅ、ルパンめぇー、んん。
    • ルパン:くっそ〜、不二子め!(三人とも、同じ構図で左から右へと歩き回る演出が楽しいシーン)
    • 次元:ルパン!不二子のヤツは、3日前に飛行艇を買い込んでるぜ。(と、ドアを開け、駆け込んでくる)
    • ルパン:んー。国外逃亡か。行くぜ、次元!

  8. ルパンは、ビーバー宝石店へ電話すると、まもなく小国海岸から赤い飛行艇が飛び立つが、そこに強奪した宝石が積み込んであると情報を流す。その頃不二子は、〈さよなら、ルパン。また会う日まで…〉と、赤い飛行艇に乗り込み、自動操縦でカフェを楽しんでいた。そこへ、ビーバーの乗ったブルーの飛行艇が目の前を横切る。その空中遊泳を車から見守るルパン。〈おぉ、!やってる、やってる。しかし、時間の問題だね。そーれ、あっちだ!〉と車で追う。ビーバーは〈よーし、ここで落とせ〉と指示して、予定の場所(陸地)で、不二子の乗った飛行艇を撃ち落とす。不二子はパラシュートで脱出。〈さすが、美女!頑張るんだわ。そりゃ、あっちだ、あそこだ!〉と、車で追うルパンたち。
  9. 大型のトランクを二つ手にした不二子が木にひっかかっている。〈あはははは!イイ眺めだこと。〉と茶化すルパン。〈ルパン、お願い助けて!〉と不二子。〈あぁ、いいとも。その前にその大きなトランクを手から離しなよ。〉抵抗する不二子に、奥の手だと、UFOキャッチャーのようなアームを伸ばして、コチョコチョとくすぐるルパン。たまらず、大きなトランクをおとす不二子。なおも、助けを求める不二子に、次元は〈うるせぇ、裏切り者め、日干しになればいいんだ。〉と言う。不二子も負けじと〈なにさ。宝石を取り戻したんだから、もう、いいでしょう。おろして、ルパン。ルパン。私を置いていく気?〉とすがる。ルパンは〈悪いけどね、不二子ちゃん。これ二人乗りなの。それにビーバー一味がすぐにいらっしゃるでしょう。〉と言いながらも、木に引っかかった不二子の命綱を銃で撃ち、助ける。顔から地面へ落ちた不二子は〈ひどい~。〉と恨みがましく不満げな表情でみあげる。〈じゃーね、ほいちょ、ほいちょ、ほいちょ♩〉と、坂道を下りながら、次元と2人で助走をつける。ところが、不二子が必死の勢いで追いすがり、飛び立つ寸前て、ルパンの足をつかむ。〈これは、二人乗りなの。落っこちちゃうじゃない。〉〈私も連れてって。待ってぇ~。〉と、不二子の重みで、あっという間に、地面に崩れ落ちる。〈えへへへへ。〉と、してやったりの不二子。
  10. そこへ、ビーバー一味が現れる。今しがた下ってきた坂道を不二子は、先頭で走り出し、途中で脇道の穴に飛び込む。次元とルパンは、坂の頂上にある小屋に駆け込む。〈急げ!奴らは袋の鼠だぞ~。〉と、坂道を駆けあがっていくビーバーの部下たち。だが、ルパンに手榴弾で応戦され〈助けてくれぇ~。〉と逃げ出す。〈森まで退却だ~〉と退避するビーバーたち。時間稼ぎで、小屋に立てこもるルパンと次元。〈このままでは、埒があかん。近寄れば、狙い撃ちだし。そうだ!爆薬をもってこい。ルパン、今に吠え面かかせてやるぞ。〉とビーバー。窓の側でビーバー一味を向かい撃つ姿勢を崩さない次元は〈やけに静かだな…〉とつぶやく。ルパンは〈この間にお宝の顔を拝むとしようぜ。〉と、トランクの中身を確認する。〈うわ~、すげぇ。〉と目を輝かせるルパンと次元。
  11. 小屋の外では、不二子がビーバー一味の動向を見守っていた。ビーバーの部下たちの動きに気づいた不二子は〈小屋を爆破する気だわ。ルパン、大変よ。この小屋の下に爆薬を仕掛けているわ、谷底に宝石ごと落とそうってわけよ。〉と、ルパンたちが待機している小屋に知らせに行く。〈なんだって?ビーバーにしては上出来だ!〉とルパン。〈そんな、のんびりしているときじゃないわよ…〉と急かす不二子に、〈そんなことを言って、また騙すんだろ…〉とルパンは応じる。〈あーら、死にたいんなら、どうぞ!知らないから。あれ…?こっちに撃ってるんじゃないわ。〉と不二子。〈森にむかって撃ってるぞ!〉と次元。
  12. 森から出てきたのは、銭形警部率いる警官の装甲車。ビーバー一味は、応戦するも、あっさりと包囲されてしまう。〈銭形!まずいぜ、こりゃ。〉と次元。銭形は〈雑魚どもをさっさと連行しろ。〉と部下に指示し、〈オレの目的はルパン逮捕のみ!〉と執念を燃やす。〈ルパン!お前たちは包囲された。観念して、お縄を受けろ。さっさと出てこい、ルパン!〉すると、小屋から杭のついたロープが投げだされ、隣の峰へ固定される。〈ロープで逃げる気だな。〉と、すぐに小隊と共に、地上から追う銭形警部。〈イヒヒヒ。あばよ、とっつぁん…〉そうして、小屋の基礎部分が爆薬で破壊され、小屋本体のみがロープを伝い、滑車の要領で、隣の峰へと動いていく。〈小隊、構え。撃て~!〉と発砲した銃弾は、小屋の外観を破壊するが、ルパンたちが乗っている滑車の床板には届かない。〈あははは…〉と笑うルパンたち。が、そのとき、床板の端に載っていたトランクが傾き、すかさず〈あぁ、私の宝石が!待ってぇ。〉と、不二子がトランクの持ち手を引っ張るも、蓋が開いて〈あらぁ~。〉と、すべての宝石が落ちてしまう。〈なんだいこりゃ~。〉と、空から降ってくるダイヤモンドを見上げる銭形警部。〈わ~い!ダイヤモンド、ダイヤモンド!〉と歓喜する警官たち。〈宝石がなんだ!〉と、1人、銭形警部はダイヤモンドに目もくれず、ルパンたちが目指す峰をめがけて、〈ダイヤがなんだ!目指すは、ルパン逮捕のみ!〉と、駆け登る。
  13. その頃、ルパンたちの乗った滑車は、ロープのたるみにより中程で止まっていた。〈先を越されるぞ!〉と次元。〈負けるな!〉と必死に手動で滑車を動かすが、一足先に、銭形が山を登りきる。〈勝ったぞ、ルパン!〉と、右手で手錠をグルグルとまわし、左足で杭を踏みつけ、ギャハハハハと勝ち誇った笑いを浮かべる銭形。すると、ロープを打ち込んでいた杭が外れる。思わず、杭に手を伸ばす銭形。〈ここで逃げられては、全てが水の泡!〉と、踏ん張るが、ちょうどよい具合に橋渡しとなり、銭形警部の背中の上を通って、ルパンたちは、悠々と峰へたどり着く。〈やめろ、落ちる!もうだめだ~。〉と、踏ん張った足をこらえられなくなった銭形は〈アァー〉とばかりに、元いた峰へと逆戻り。〈お達者で~!〉と手を振るルパン。〈来週こそは、捕まえてやるぞ。〉と銭形が悔しがるというオチ。

 

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◆こうゆづ的*第十六話の№1シーン

第十六話は、なんといっても作品のテンポの良さが魅力です。わかりやすいストーリーと登場人物たちのストレートな感情表現が、イキイキとした個性を引き出しています。特に、ルパンの性格をよく熟知している不二子が、言葉巧みに揺さぶりをかけて、ルパンを【手玉にとる台詞】の数々は、痛快です。さすが不二子ちゃん!

とはいえ、今作の本命No.1は、銭形の最後のオチから始まる更なるオチへの展開。ルパンの大泥棒魂の潔さが清々しいクライマックスの調べを皆様も、ぜひどうぞ!

  • 銭形との鬼ごっこを終えたルパンたち。定員二人のハングライダーに〈ルパン・次元・不二子〉の三人が無理矢理に乗りこみ、飛び去っていく。
  • キャパオーバーで操縦席に座ることができない不二子は、座席の下にしがみつく姿勢でバランスを保ちながら〈ンもうっ、こんな格好させて。覚えてらっしゃい!〉と毒づくが、〈乗せただけでもありがたく思え。軽くするためにこっちは、裸ちゃんだぞ。〉と、パンツ一丁で操縦席に座るルパンと次元。(もちろん次元の大事な帽子と銃は、しっかりと描かれている。この細やかさが嬉しい。)
  • すると、ルパンが〈あらっ!〉と不二子の髪にキラリと光るダイヤに気づく。〈さっきの残りか…。〉と、ダイヤを手に取るルパン。〈うん。結構、でかいぜ。〉と次元。〈返してよぉ~〉と欲しがる不二子。
  • ルパンは〈こんなしけたダイヤを捕ったとあっては、ルパンの名折れだ、バイバイ!〉と、不二子の頭に光る一粒のダイヤを、地上へと放る。ピカピカと輝きながら、落ちていくダイヤモンド。空には、一粒のダイヤモンドより、ずっと高い輝度の煌めきを放つ三日月が、のほほんと優雅に輝いておりました。おしまい。

 

いやー、イイ!ルパンの大泥棒としてのポリシー、気高さにウットリとする瞬間です。生きててよかったー。不二子は一粒のダイヤにも、それなりに執着を示しますが、次元は口で言うほどには、成果に拘らない性質のようで、サラリと流します。ルパンの有能な相棒である次元は、ルパンの決断にグチをこぼすことはあっても、表立って反発することは滅多にありません。それだけ、ルパンの誇りを信じているのでしょうし、諦めてもいるのでしょう。ホントにルパンは、仲間に恵まれています。

ルパンのアイデアとやる気をとことん引き出す美魔女【峰不二子】、援護射撃が頼もしいクールなガンマンにしてタイムキーパーの【次元大介】、ここ一番の腕が冴え渡るカンの鋭い【石川五ヱ門】。そして、ルパンをどこまでも追いかけ、ルパンを心から愛する執念の男【銭形警部】。ルパン三世は、銭形のとっつぁんという味方にして最大のライバル、好敵手がいるからこそ【神出鬼没の大泥棒】という偉業が許されるのでしょう。そんなことを改めて実感する第十六話でありました。

さて、次回は、まーたまた〈鼻の下を長く〉して、ヒドイ目にあってしまうルパンのお話です。2019年のブログの更新は、本日で最後となります。おつき合いいただいた皆様、本当にありがとうございます。来年は、オリンピックイヤー、閏年ですね。皆さまにとって輝かしい、健やかな1年でありますように!よいお年をお迎えくださいませ。

2020年は、1月13日0時にルパンシリーズ第17話を更新予定です。その前にルパン以外の四方山話をお届けできる予定です。引き続き、遊びに来ていただけると喜びます。今後とも、よろしくお願いいたします!

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

Kohyuzu(こうゆづ☆)