こうゆづ☆の【とおまわり】

令和元年12月に、ブログタイトルを変更しました。心の動くままに、とっちらかったテーマで書いています。

LUPIN THE THIRD FIRST TV『006:男の午後はヤバいゼ』峰不二子に部下が~!!!

ご訪問ありがとうございます。Kohyuzuです。ルパン三世のテレビシリーズを第一話から見直して、ただ感想を書くというだけの試みの6回目。懐かしい記憶の扉を開けて楽しんでいただけると嬉しいです。 では、早速、いってみよ~!

 

第六話『男の午後はヤバイゼ』(1971年11月28日放映 / 脚本:松岡 清治)

〈登場人物〉ルパン・次元大介峰不二子・オコサマランチかまいたちタツ・ガンテツ・銭形警部

冒頭、激しい雨の中を駆けてアジトに戻るルパン。【また、振られたな(降られたな)】と迎える次元。上着を脱ぐルパンに〈おい待て、その土産はなんだ。女の字だな。〉と問う次元。上着には【ルパン、助けて!】の張り紙がはられていた。〈心当たりはない〉と答えるルパン。すると、通称、オコサマランチと名乗る男が現れ〈あるご婦人があなたのお力を借りたい〉と、ルパンに仕事を依頼する。ルパンは、女の依頼と聞き、意気揚々と降りしきる雨の中、依頼者の元へと向かう。

  1. 「やっぱり来てくれたのね…」と、背後から聞きなれた声が!そこには峰不二子が待っていた。そこで〈爺さん〉が、依頼主だと知ったルパン。帰ろうと扉を開けると、オコサマランチ銃口をむけて立っていた。オコサマランチは、な・なんと不二子の部下だったのだ。不二子に〈お前の狙いはなんだ?〉と本意をたずねるが〈わたしは、ただのメイドよ〉と、いつものようにはぐらかす。それでもルパンは、記憶喪失の老人の半年前の記憶を探ってほしいという(不二子の)依頼を引き受ける。
  2. 仕事の道すがら、不意に襲撃をうけるルパンと次元。そこで軽い負傷をし、訪ねた医師から、尋ね人〈記憶喪失の老人〉の素性を聞き出すことに成功する。老人の名は、通称、かまいたち。暗黒街のボス。医師の友人がかまいたちの手術に立ち会ったが、半年前から行方不明であるという。こうして、かまいたちが、記憶を失う数日前に手術を受けていたことを知る。
  3. 再び、かまいたち邸へ。心臓発作で急死したかまいたちの隣には、不二子が座っていた。〈おい、どういうことなんだ。こりゃ。〉ボスの手術と記憶喪失。その陰にある〈なにか〉を不二子は掴んだのだと、ルパンは感じていた。ここで、かまいたちの部下、まんだらのタツが登場。ルパン達を襲撃してきた男だ。タツによると、かまいたちは無事に手術を終えた後、半年間、記憶喪失装置に入って、故意に記憶を失うことにしたという。そして、タツに〈この半年の間に、記憶を覚まそうとするやつがいたら、たちどころに消すんだ、いいな。〉と頼んだのである。
  4. なんのために記憶を失う必要があったのか…〈ボスが装置にはいってから、ちょうど半年、昨日あたり記憶が戻る予定だった。〉というテツ。ルパンは本意をはぐらかす不二子に〈もしかしたら、今度は、峰不二子に記憶喪失装置に入ってもらわなければならないかもな〉と、けしかける。「俺と組まないか。」というルパンに、即答で「いやよ。」と応じる不二子。そこへ、タツが再び現れ、〈ボスの秘密を探り出すやつは殺す〉と。かまいたちの遺体が火葬されることを知った不二子は、慌てて〈火葬場?いけないわ。火葬はやめてちょうだい〉と、飛び出していく。その様子をみて、ルパンは〈かまいたちだ、秘密は奴の遺体にある。〉と直観する。 
  5. 護送車の遺体を検分するために、次元に仲間を集めさせたルパン。そこには、かまいたちの部下であるタツの姿が。そして、素早さに定評のあるガンテツ。集合場所に遅れて現れた次元に違和感を抱いたルパン。次元はニセモノ、不二子の部下オコサマランチの変装であった。タツの援護射撃により、オコサマランチは命をおとす。再び、かまいたち邸へ。喪服を装う不二子が登場する。ルパンは〈次元の変装をしたおまえさんの部下。オコサマランチ。かわいそうに、大好きなお子様ランチも、もう食えねぇ。〉と告げる。一瞬だけ、息をのむ不二子に〈本物の次元を逃がしてやれ〉とせまる。〈負けたわ…〉という言葉と裏腹に、意味深な笑みを浮かべる不二子。
  6. ルパンの作戦は、かまいたちの屋敷から警察までの道を利用して、護送車を調べるというもの。第一ポイント、二又の地点で、護送車と予め手配したダミーの護送車がタイミングよく入れ替わり、かまいたちの遺体を調べ、 再び、マン字型に交差する第二ポイントで、元に戻るという。今回の作戦では〈一切、武器は使わない。サツにみつからないために〉というルパン。だが、機転をきかせた次元は、護送車のバックミラーを見事に撃ち抜く。途中、バックミラーがなくなっていることに、護送車の運転手は気づくが〈一体どうしたのかな。さっきの工事中のバリケードにぶつけたのかな。〉と笑う。
  7. かまいたちの遺体に隠されていたものは、キリマンジャロの星という宝石であった。〈いやぁーすげえ。こりゃー、半年前に消えたダイヤだぜ。〉と、作戦が成功し喜ぶルパンに、不二子の声が…〈あなたはやっぱり三枚目ね。うしろをみてごらんなさい。〉実は、不二子とタツは手を組んでいたのだ。ずらかろうとするタツをすかさず撃つ次元。不二子はひとり〈サンキュー〉と言って、単車で走り去る。峰不二子は宝石をながめ、ご満悦、今回も不二子の独り勝ちというオチ。おしまい。

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◆こうゆづ的*第六話の№1シーン

最後のシーン。不二子が宝石を受け取り、立ち去った背後に〈ルパン神妙にしろ、ネタはあがってるぜ出てこい…〉と、銭形警部の声がせまる。銭形の敷いた検問を避け、河を利用して逃走するルパンと次元。最後の次元の台詞がいい!【これも、あの日の雨のせいかい?】と。これにルパンは〈きどるなぁ〉と返す。

このルパンと次元の〈最後の台詞〉のやりとりは、開始7分頃に、今回の仕事について説明するシーンで、気が進まないとごねる次元に、ルパンが言ったセリフ【恨むなら、雨を恨め。オコサマランチの現れた、午後の雨をよ。】に、呼応した台詞である。このとき、次元は【まーた、それだ。】と返している。この辺りのルパンと次元の繊細なやり取りは、とてもセクシーだ。こうして、こうゆづ的№1シーンの最後の台詞【雨のせいかい?】に続く。心に響く、しびれる演出。そりゃー、タイトルの【男の午後はヤバいゼ…】と、言いたくなるぜ。

第六話は、なんといっても、次元の台詞が秀逸である。次元がお好きな方にはぜひ、そうでない方にも、しみじみと見返していただきたいお話。ざっと、次元の台詞を記しておくと…

  • ルパンの魅力について、次元は【でっかいことをやることにあるんだぜ。一文にもならない小汚い仕事を引き受けることに、なんの意味があるのさ】

この一文にもならない…という台詞に対してルパンは〈いただくものはあるさ。峰不二子のハートさ。〉と、らしい台詞で返す。

  • 峰不二子に対する次元の評価は、【どうもあの女は気に入らねぇ。】である。そして、ルパンが不二子にアピールするお決まりのシーンでは【ばかめ。いつも同じ手で通用するとおもってやがる。】と言い、ルパンが不二子に逃げられる場面では、【ちょっと目をはなした隙にこれだ。独りじゃ何もできないんだな。】と言い放つ。
  • 不二子の部下である〈オコサマランチ〉が訪ねてきた際に、その通称を聞いた次元は【なるほど、まずい面だ。】という。

このように、次元のキャラクターを至近距離で感じられるような、グッとくる台詞が満載です。ルパンにとって頼もしい相棒である次元。ルパンに対する信頼、女を皮肉るスタンス、次元をより深く知るチャンスです!

次元の性質を4元素で示すとしたなら、マグナムの使い手⇒銃は発火する…という図式から、五ヱ門の刀=風のごとく、〈銃=火の性質〉が含まれるイメージがありますが、次元の圧倒的な【義理堅い性質】を表わすならば、【水】かなと思います。一見して、次元には、感情的な雰囲気はないけれど、情報の扱いに長けていて、頭の回転がすこぶる早いという【風の資質】が、際立っているので、表裏一体的な資質である【水の特徴】がつかみにくいのではないかと感じます。ルパンに対する絶対的信頼、仲間意識、ルパンを尊重する姿勢。

これらを鑑みると、風優位の〈風+水〉の資質の持ち主ではないかと思います。ルパンと行動を共にするときの忍耐強さや手堅さは【土】の元素の特徴では?と考える方もいらっしゃるかもしれませんね。んー、それでも、行動の素早さ、そつのなさ、判断と決断、ウィットに富む台詞の数々から、個人的には、やはり【風】の方がしっくりきます。風と水の組み合わせは、感情が波立つイメージがあるので、使いこなすのは、なかなかにしんどそう。ザワザワワ。次元は、案外【葛藤多き男】なのかもしれません。

次回は、五ヱ門が仲間になるかも…シーンの登場で、斬鉄剣の謎に迫るみごたえのあるお話になっています。乞うご期待!

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《おまけ》火・風・水・土の4元素の特徴については、ザックリまとめると以下のとおり。今後も、登場人物の特徴をタロットカードに当てはめながら、遊んでみたいと思いますので、よかったら、参考にしてみてください。

 ◆4元素図(火・風・水・土)  f:id:hirameki_99:20190922114044p:plain

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

Kohyuzu(こうゆづ☆)