こうゆづ☆の【とおまわり】

令和元年12月に、ブログタイトルを変更しました。心の動くままに、とっちらかったテーマで書いています。

LUPIN THE THIRD FIRST TV『005:十三代五ヱ門登場』剣士の素顔はいかに?

ご訪問ありがとうございます。Kohyuzuです。ルパン三世のテレビシリーズを第一話から見直して、ただ感想を書くというだけの試みの5回目。懐かしい記憶のふたを開けて楽しんでいただけると嬉しいです。 では、早速、ルパンの元へいってみよ~!

そうそう、第4話から、オープニング曲が変わっています。主な登場人物をルパンが紹介していくという、心憎い演出。前回聞き逃した方はぜひ、お聞きください。

 

第五話『十三代五ヱ門登場』(1971年11月21日放映 / 脚本:山崎 忠昭)

〈登場人物〉ルパン・次元大介石川五ヱ門峰不二子百地三太夫 

冒頭、山奥で修行に励む、居合抜きの達人〈石川五ヱ門〉登場。そこへ、ルパン三世次元大介が〈取材〉と称して接触する。居合の技術を「実に素晴らしい!」と拍手喝采称賛する二人に、五ヱ門は「曲芸ではござらん。拍手など迷惑至極。」と突っぱねる。

  1. ルパンの挑発で、早撃ちキッドこと〈次元〉と〈五ヱ門〉の対決がはじまった。「遠来の挑戦者に背を向けるわけにもいくまい。」と勝負を受け入れた五ヱ門。ルパン三世は「なーに、殺しやしない。見栄っ張りの剣豪坊やに、ちょいとお灸をすえてやろうというわけさ」と余裕の表情。ところが、次元がマグナムから放つ銃弾を五ヱ門は全て真っ二つにしてしまう。驚きを隠せないルパン。
  2. 五ヱ門の技術をほめちぎるルパンに対して、五ヱ門は素っ気ない態度をとる。五ヱ門の愛刀は、稀代の名刀「虎徹・良兼・正宗」を溶かして打ち直したものであることが判明するが、この回では【斬鉄剣】という名称は、まだあかされていない。そうして、五ヱ門は二人にこの世にただ一つの名刀で斬りたいものがあると明かす。その斬りたいものとは、なんと〈ルパン三世〉であるという。しかし、五ヱ門は〈ルパンの顔を知らない。〉と話す。傑作だ!と笑いをこらえるルパン。
  3. ごきげんよう、五ヱ門さん。」と峰不二子登場。「やぁ、ようこそ。紹介しよう。峰不二子ちゃん、つまりそれがしのガールフレンドで…。」と、五ヱ門はルパンに不二子を紹介する。ルパンは、不二子が、ルパンの正体を明かそうとする度に、必死で抵抗する。そうして、一瞬のスキをつき、ずらかろうと襖を開けると、そこには【死んでもらいます】の文字。「おぬしの正体はとうにわかっていたのだ、ルパン。」と五ヱ門。這う這うの体で逃げ出し、アジトに戻る。
  4. ルパンと五ヱ門を対決させるべく、画策しているのは、実は五ヱ門の師匠である殺し屋またの名を伊賀の死神〈百地三太夫〉と〈峰不二子〉であった。不二子は、ルパンと五ヱ門を巧みな言葉で誘い、対決の場所へと連れだす。「ルパン待っていたぞ!」と、ルパンの背後より五ヱ門が登場。二人役者がそろったところで、ライトが〈ピカーン〉とついて、二人は瞬時に、ハメられた〈罠〉であることに気づく。そこには、百地三太夫の姿が。「死ね、死ね、死ね、ルパン、五ヱ門も、死んでしまえ」と、笑いながら砲撃する。
  5. 百地と不二子の密会シーン。「約束の報酬じゃ。これを受け取った瞬間から、わしとおぬしは水知らぬの他人、よいな。」と。不二子は、百地に〈手塩にかけた弟子を殺さなければならなかった理由〉をたずねる。百地が座る場所の床下には、愛刀を突き立てた〈五ヱ門〉が潜んでいた。それに気づいた百地は、白々しく嘯いて理由を話し始める。コンピューターが抹殺すべき男の姿(五ヱ門とルパン)をはじき出し、殺しの名人である百地以外に五ヱ門とルパンを暗殺できる者はいないと、頼まれたのだと。

  6.  それを床下で聞いていた五ヱ門、三文芝居に騙されぬ…とばかりに、百地が自分を狙った理由を暴く。「あんたが老いぼれたってことさ。虚栄心が強いあなたはそれを認めたくなかった。我々二人さえいなければ、殺しの世界チャンピオンに返り咲けるとな。」と。これを聞き、百地は「そのとおりじゃ。」と認める。そして、五ヱ門に、ルパンと五ヱ門の違いは「相手を殺せる状況で躊躇するかであり、ルパンならためらわず、俺を殺したはずだ。」と告げ、気球で逃走する。その様子を別の場所で聞いていたルパン。「その通りだ。」と言い、百地が乗った気球を一発の銃で沈めるのでした。

  7. 再び、ルパンとの対決に執念を燃やす五ヱ門は、ルパンに追いすがる。ルパンは「お前ってやつが気に入ってしまった。」と、戦う気はないことを告げるが、五ヱ門は「殺しの世界に、真の王者は二人はいらぬ」と対決を挑む。そこには、その対決の一部始終を撮影する人影が…。五ヱ門をうまく撒いて逃げたルパンは、テレビに登場する不二子をみて「よくもヒトの災難を、金もうけのタネに!」と叫ぶ。今回も狙いすました峰不二子の独り勝ちというオチ。そうして、ルパンに逃げられた五ヱ門は、独り〈ルパンを必ずや倒してみせる!〉と、雪辱を誓うのでした。おしまい。

 

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◆こうゆづ的*第五話の№1シーン

ルパンと五ヱ門の最初の対決シーンで、自らの武器を五ヱ門にかえされて、全身やけどを負って、アジトに戻ったルパンは、次元を相手にぼやく。ルパンが、五ヱ門との対決で予め準備していたのは、空気に触れると〈燃える〉液状の武器。その武器を選択した訳は、『【釜茹での刑】にかけられた石川五ヱ門は、絶対に〈火に弱い〉と思って用意した』という、まさかの理屈であった。

〈一見して、よいアイデアのようでいて、その実、そうでもないところ〉が、なんとも可愛らしい。知的に戦うルパンに、このように安直で抜けている部分もあったのか!と、ときめかずにはいられない。ルパンのボヤキに対して、次元は「よせよ、牛みたいにモーモーわめくのは…」と返す。ルパンと次元の何気ないやりとりだが、お互いへの信頼がジワジワと伝わってくる。見るほどにうっとりするシーンだ。

また、世間一般に伝わっているルパンの〈人物像〉を五ヱ門が説明するシーン。【野次馬根性旺盛にして、むやみにおせっかいを焼きすぎる】と伝える。その言葉に、次元は【見る目は、誰も一緒だな】と応じる。ルパンの〈人となり〉が、主要人物である五ヱ門と次元の台詞によって、見事に表現されている。なんて、ファンへのサービス精神が手厚いことか!と、その心意気に、いつも心が温まる。ありがとう!スタッフ様様。

さらに、第五話のみどころは、石川五ヱ門峰不二子に対する評価。【あの清らかな不二子ちゃんが、それがしには、信じられん…。と、百地・不二子の密会場面で、五ヱ門がつぶやく台詞は秀逸だ。ファーストシリーズの五ヱ門は、後のシリーズで描かれる硬派なイメージの五ヱ門とは、かなり違ったニュアンスで登場しています。初期の五ヱ門は、不二子の魔力に、すっかり魅了されていたのですね。このような素顔が映し出されているのも、本作の面白さではないでしょうか。まさか、五ヱ門が…〈不二子ちゃん〉って…ねぇ。最近のシリーズの五ヱ門からは、想像もつきません。

石川五ヱ門という人物は、執念深くストイックな気質の持ち主で、己の信念を貫くためなら努力を惜しまない姿勢が、魅力的なキャラクターだと思います。四元素で現すなら、〈水+土〉といったところでしょうか。剣の使い手で足も速いので、〈風〉の要素についても検討しましたが、百地を殺すことを躊躇したり、ルパンを執拗に追いかけたりするシーンからは、風のクールさというよりは、水のウエット感の方が伝わってきました。少なくとも、ファーストシリーズ第五話の段階では【水>風】かなと。一応、そういうことで。

いかがでしたでしょうか。今でこそ、五ヱ門はよき仕事仲間ですが、初回シリーズでは、ルパンのライバル〈対決相手〉として登場していました。ルパンは、五ヱ門のことを一目で気に入ったようですが、五ヱ門は自分の意志をまげません。このあたりの展開も、ファンにはゾクゾクする面白さとして、映るのではないでしょうか。

次回は、峰不二子の意外な一面が明らかになります。お楽しみに!

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以前の記事で、火・風・水・土の4元素の特徴について、触れました。ザックリまとめると以下のとおり。今後も、登場人物の特徴をタロットカードに当てはめながら、遊んでみたいと思いますので、よかったら、参考にしてみてください。

 ◆4元素図(火・風・水・土)

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最後に、台風19号の脅威で、命をおとされた方のご冥福を心よりお祈り申し上げます。

 

本日もお読みいただき、ありがとうございます。

 

Kohyuzu(こうゆづ☆)