こうゆづ☆の【とおまわり】

令和元年12月に、ブログタイトルを変更しました。心の動くままに、とっちらかったテーマで書いています。

LUPIN THE THIRD FIRST TV『004:脱獄のチャンスは一度』現行犯逮捕の真意は?!

ご訪問ありがとうございます。Kohyuzuです。10月!今年も残すところ2ヶ月です。ルパン三世のテレビシリーズを第一話から見直して、ただ感想を書くというだけの試みの4回目。なんの意味があるのか…なんて言わずに、楽しんでいただけると嬉しいです。だって、意味のないことって、面白いんですもの。 ん、待ちきれない!早速、ルパンの元へいってみよ~!

そうそう、この第4話目にして、はやくもオープニングが変わります。主な登場人物をルパンが紹介していくという、心憎い演出。お聞き逃しなく!(オープニングの音声のみ添付しております。👇よろしかったら、どうぞ。追記:スマートフォンからは、読み込みエラーになることがあるようです。パソコンからが確実です。) 

 

第四話『脱獄のチャンスは一度』(1971年11月14日放映 / 脚本:さわき とおる)

〈登場人物〉ルパン・銭形警部・次元大介峰不二子

冒頭は、靴のクリームを顔に塗るルパンが登場。次元と不二子を連れて、宝箱を狙いに忍び込む場面。「殺しやしねぇ…しばらく、眠ってろ。」と警備員を眠らせ、お宝に近づきフックで固定したルパン。次の瞬間、照明が点灯し銭形警部があらわれる。「殺しはせん。麻酔弾だ。後でじっくり、しとめてやる。」不敵な笑みを浮かべる銭形に、ルパンは捕まってしまう。お宝は、無事、次元と不二子が回収していく。

  1. 現行犯逮捕されてしまったルパン三世。移動中の車両で、銭形警部の心を揺さぶる陽動作戦にでるが、最終的には、刑務所の独房に入ることに。ルパンは、再三「俺はルパンじゃない!」と、誰かが変装していると、わめき続ける。 「一流の悪人には特別待遇にしろ、油断するな」と厳重な監視を命じる銭形警部。
  2. 一方、外では、峰不二子がルパンを助け出そうと画策する。しかし、次元大介は、なぜか不二子を妨害するのである。不二子の動機は、あくまでお宝である。「あの箱のカギは、ルパンが持っているんですもの。」と。次元は、ルパンはその気になれば、自力で逃げ出せることを知っている。同時に、銭形警部も、ルパンは、1分もあればこの独房を脱獄できる技術をもっていることを知っている。
  3. 半年が経過するが、ルパンは一向に脱獄する気配はみせない。「やつは必ず脱獄するぞ。だが、いつだ。彼はあの独房の中だ。まったく、信じられん。」と、いつしか、銭形の心中には、宿敵ルパンを訝しがり、奇妙な焦りのような感情が芽生えていた。春が過ぎ、夏が来て1年。相変わらず、独房で「俺はルパンじゃない! 」と叫び続けるが、刻々と処刑の日が近づいていた。銭形の知っているルパンは、困難があればあるほど、燃える男。「なぜ脱獄しようとしないのか。」と銭形は頭を抱えて苦悩する。

  4. 処刑当日。今日が最後の日。30分後に処刑の執行が確定している場面。和尚に変装した次元は、ルパンの意図を探り出すべく銃を差し出す。受け取りを拒否したルパンに「なにをたくらんでいるんだ。」と迫る。【処刑か脱獄か】「万に一つも失敗の許されない際どいゲームを楽しんでいるのさ。次元、やれるかやれないか、好きにさせてくれ。」と答えるルパン。ルパンの意図を汲んだ次元は、独房を出る。
  5. 「なにか変わったことはありましたか。」と尋ねる銭形に、和尚こと次元は「御仏の心が通じたようですな。」と答える。去り際に「和尚、タバコくれよ。」と声をかけ、一服するルパン。時計に目をおとして無言で立ち去る銭形。独房に残されたルパンの眼光は鋭く光る。厳しい身体検査を切り抜けたルパンの右手の人差し指の爪は、ナイフの如く研ぎ澄まされていた。【ルパンが脱獄したー!】の声に、『やった!ついにやった!』と目を輝かせ、意気揚々と独房に向かう銭形。そこには、うなだれるルパンの姿が「また、例のように騒ぎ始めたんです。」と刑務官。

  6.  最終決着シーン。「警部、あなたの念願通り、毒ガスの餌食っというわけですね。」と刑務官に変装したルパンは話しかける。「なに~?はかったなルパン。ここは電気椅子はあるがガスはない。ここの者ならそれを知っているはずだ。残念だったな、ルパン。」と、してやったりの銭形。そこですかさずルパンは【すると、今、電気椅子に座っているのは誰かな。】と、切り返す。「あー、その死刑待った―!」と、慌てて駆けていく銭形をしり目に、正々堂々と正面玄関から、出ていくルパン。「よお、次元!最後のたばこは、胸にしみたぜ。」

  7. 一方で、不二子は…「とうとう、死んでしまったのね…。」と涙を流しながら、ルパンの拳銃【ワルサーP38】を海に投じる。その頃、脱獄したルパンと出迎えた次元は、お宝を埋めた山の中腹、森林へ向かっていた。が、そこに森はなく、ダイナマイトが仕掛けられていた。目前でダイナマイトは爆発。〈お宝には届かない…〉というオチ。そうして、胡坐をかき、悠然と一服するルパンと次元。「御仏の慈悲だ。」と爆笑する。夕日に向かってダッシュする二人。本当は、宝箱なんてどうでもよかったんだな…と、清々しい風が心を撫でていく見事な結末なのでした。おしまい。 

 

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◆こうゆづ的*第四話の№1シーン

沢山ありすぎて、決められない。が、あえて挙げるなら、独房で【処刑か脱獄か…】物思いにふけるルパンの鼻先に蝶々がとまる。そうして、その蝶が銭形の元にも飛んでいく「ルパンなんてこったルパン!一度も脱獄を企てんとは。」と。【変容】を象徴する蝶々が、二人の元に現れるシーンは、儚さやそこはかとない寂しさを誘う。

◆登場人物のしびれる名言

ルパンの台詞:「ムリをすればこの一年間、脱獄しようと思えばいつでもできた。でも、俺は待ったんだ。最後の一瞬にかけたんだ。生と死の境目ってところにな。」その心情を引き起こした事柄は、「俺の誇りが傷ついたんだ。あれが実弾なら俺は死んでた。銭形に土壇場で、俺と同じ屈辱を感じさせてやりたかったんだ。」おぉ!こんな一面があったとは!ルパンの気高さ(火)がよく表現されているセリフだと思います。蠍座っぽい世界観もあるなー。小気味よいスマートさ(風)が、普段のルパンの持ち味ですが、案外、執念深い面(水)もありそうです。見事に目的を果たした(土)ルパン。やっぱり、四元素をまんべんなく使用しているイメージです。

次元:「よーし、わかったよ。お前は、生まれつき贅沢なんだよな。好きにするさ。お前が死んじまったら、銭形の旦那も生きがいを失って悲しいだろうぜ。」ルパンの真意を汲み取ったときのセリフ。次元は、なんてルパンのことを信頼しているのでしょう。強靭な運命の絆、義理堅さを感じる言葉。ハードボイルドですねぇ。

不二子:「ずいぶん意地悪したけど、本当はあたしにとって宝の箱なんてどうでもよかった。大切だったの、あなたの一部、本当よ。」不二子の小悪魔的魅力、憎めない可愛さが見事に投影された言葉といえるのではないでしょうか。同性も惚れる謎の女、峰不二子。やっぱり素敵です。

銭形警部:「ルパンなんてこった!ルパン。信じられん。誰でもいい!なんとかしてくれ。このままじゃ納得いかん。」納得いかん…。なるほど。ルパン三世は銭形警部の生きがい、人生そのものなんですね。もっともブレない男、分かりやすいキャラクターともいえそうです。永遠に〈追いかけっこしていたい〉というのが本音でしょうか。ルパンをこよなく愛しているのですね。

台詞には、それぞれの個性が現れていて、とても面白いです。ルパンのプライドは、銭形警部によって傷つけられていたのですね。銭形はそんなこと思いもよらないのでしょうが、このルパンの真意を知ったのなら、嬉々として喜ぶことでしょう。だから、教えたくないですね!墓場まで持っていきましょう。なはは。

次回、第五話にして、いよいよ石川五ヱ門が登場します。今とはかなり違う一面をみせてくれる五ヱ門。当初のキャラクターと、一番変わったのが五ヱ門だといえるかもしれません。お楽しみに!

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

Kohyuzu(こうゆづ☆)