こうゆづ☆の【とおまわり】

令和元年12月に、ブログタイトルを変更しました。心の動くままに、とっちらかったテーマで書いています。

LUPIN THE THIRD FIRST TV『003:さらば愛しき魔女』魔術師の次は、魔女はお好き?

ご訪問ありがとうございます。Kohyuzuです。ラグビーワールドカップアイルランド戦、ものすごく興奮しました!高校時代に同学年のラグビー部が県大会に出場して、花園に行けるかどうか、手に汗握る決勝戦!同級生一同、声をあげて応援しました。結果、惜しくも敗戦してしまいましたが、それでも、高校時代の思い出として、心に強く刻まれています。青春の1ページ。ちょっと甘酸っぱい記憶です。

本日も、ルパン三世のテレビシリーズを第一話から見直して、ただあらすじと感想を書くというだけの試みの3回目、続けていきます。私が楽しんでいるだけの内容でお届けしておりますが、読んでいただけると喜びます。 

さて、本題の前に恒例の雑談を。9月といえば台風台頭の季節であるが、私の〈台風〉の思い出と言えば、高校の体育祭前夜、ズブズブになったグラウンドの土を泥んこになりながら均したり、小学3年生の頃、学校に迎えにきてくれた父親とはぐれて、こっぴどく怒られたり、小学1年生の頃、排水溝にはまって抜け出せなくなったり…ということである。

雨の日は〈端っこを歩くな〉と、口を酸っぱくして注意されていたにも関わらず、端っこが大好きな私は、その日もご機嫌に端っこを歩いていて、蓋が外れている側溝を見事に踏み抜き、落ちてしまったのである。さすがに、怖かった。本当に怖いと涙もでなけりゃ、声も出ない。代わりに一緒にいた友達が、つんざくような声でワンワン泣いてくれたのでした。

そうして、運よく通りかかった顔なじみのおじ様に引き上げられて、事なきを得た私…命がつながった瞬間である。水かさは、ほとんど、わたしの胸のあたりまで来ていたので、運だけがよくて助かったのである。

なぜ、このようなことをあえて書いたのか。それは、毎年のように、海難事故が起きるからである。先日も、家族が増水した川の近くのキャンプ場で遭難したり、海水浴に出かけた親子が波にさらわれて、命を落とたりというニュースが報道されていた。台風が近づいていることが分かっていても、危険を承知で、海や川など水のある場所に、出かけてしまう人間の性。これは、一体、どういうことなのだろうか…。

こうしてぼやいていると、友人が人知を超えた力…すなわち、なにかの声を聞いて、【呼ばれる】という感覚が働くからなのではないかと言ってきた。そうして、何人かの知人たちも、皆、口をそろえたように【呼ばれた・誘われた】…などと、まことしやかに言うのである。

いずれも、スピリチュアルとは無縁の、どちらかというと占い否定派の現実・現場主義の知人たちである。それなのに、こういう時には、シレッと、このようなことを口にするのだから、驚いた。日本人の根底に流れる民族性、精神性のようなものを掘り当てた気がして、面白いなと感じたのである。

このように、人ならざるモノ【何かに呼ばれる】という感覚がどういうものなのか、トートタロットに聞いてみた。すると、ジャンピングで出たのが【ワンドの8】そのほかは、大アルカナの【永劫】と人物カードの【ディスクの王様】。ちなみに、トート版の〈Knight〉は、ウエイト版やマルセイユ版では、〈King〉に相当するので、一般的には、成熟した大人の男性を象徴している。

期せずして、【大アルカナ+小アルカナ+コートカード】から、それぞれ1枚ずつでるという興味深い組み合わせになった。(トートタロットカードの画像は、知的財産権の観点から、当ブログに掲載するのを自重しています。お含みおきくださいませ。)

 

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うーん、どういう風に捉えたらよいのか…。元素的には火と土の組み合わせ。天にむかって燃え上がり、上へ上へと急ぎ突き進む性質の火を、一気に我々が足を踏みしめる大地へ、現状へと引き戻して、留めるような組み合わせ。それも【人知の力】で。この場合の大アルカナ〈永劫〉は、非常に微細な火のエネルギーを放つ【触媒】のような役目を担っているようにみえる。

本来は、慎重で経験を疎かにせず判断する土の性質に、突如、電撃がおちて堅実・安定の性質の軸を狂わせるような【バグ】が生じる。その化学反応は、極めて迅速で、いてもたってもいられないような性質を伴うため、その天からの啓示、直観がいとも正しいものであるかのように脳が判断する。そして、それをしっかりと植えつける。

少し時間がたって、落ち着けば、起きるはずのない、到底起こりえないような行動へと導く。こうして、運命は、ゆっくりと、じわりじわりと、確実に、新世界と思しき領域へと誘い、連れていく。これが、【呼ばれる】という感覚である…と伝えてきているのではないだろうか。

限りなくその物事が動き出す可能性が低い状況、日常生活で極めてうっかりが少ない【土のナイト(Knight)】の性質に、飛び火して勢いよく引火する【ワンドの⑧】が突如やってきて、その瞬間を決して見逃さない触媒である【永劫の火】が、良くも悪くも動的判断に作用して、土であるナイトは、その行動を無意識に〈固定化〉してしまうのである。

ここでのポイントは、〈土のナイト〉の判断であるということだ。普段から、非常に信頼されていて経験豊かなナイトの決断なら、間違いないであろうと、周りも自然と同調してしまう状況が生まれる。こうして、その場にいる全員が、その安心という名の空気に流されて【呼ばれる】のである。意を唱える者が現れないという不思議。

もう一方では、土のナイトは、経験則が働かない状況に関しては、思考停止(フリーズ)してしまう傾向があるとも受け取れるかもしれない。なぜなら、慎重であるが故の判断の遅さ、初動の鈍さは、土の元素のもつ特徴的な性質の1つであるからである。

『こわっ。』私は改めて、トートタロットのザラッとした居心地の悪さ、底意地の悪さを感じて、ゾクッとしてしまった。カードをみた瞬間には、なぜ、〈土のナイト〉なのだろう…と引っかかったのだけれど、結果的には〈土のナイト〉だからこそ、【呼ばれる】という感覚に合致するのであろう…という結論に落ち着いた。うーん。まだまだ検証することはたくさんあるなぁー。それでは、本題へいってみよ~!

 

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第三話『さらば愛しき魔女』(1971年11月7日放映 / 脚本:宮田 雪)

〈登場人物〉ルパン・次元大介峰不二子・リンダ・ハインライン博士・スターン

冒頭は、ルパン三世峰不二子のボートでいちゃつくシーンから始まる。ここで、ルパンの武器である拳銃【ワルサーP38】が明確に紹介される。

  1. 海の静寂を破るように、唐突に暴走するボートがルパンたちのボート目がけて突っ込んでくる。そのボートとの正面衝突の危機を脱したルパンだが、もう一艇のボートは、岩壁に激突し爆発してしまう。ルパンは、咄嗟にボートに乗っていた金髪の女を救助に向かうが、峰不二子はその様子を見届けると、ひとりボートで去っていく。
  2. 謎の美女はリンダと名乗る。ルパンが鼻の下を伸ばしていていると、ふいに高速艇がやってきて、ルパンたちに一斉射撃を浴びせる。リンダをかばうルパン。そこに、ライフルと共に高台からあらわれた男、次元大介。いとも容易く見事に高速艇を撃破し、ルパンたちの元にやってくる。そうして、ルパンが次元に状況を説明している間に、謎の美女リンダは『確かに女は消えた…匂いを残して』いなくなってしまう。
  3. ルパンと次元は、殺し屋の組織を追って、ある島に上陸する。そこにはハインライン博士という研究者が開発した〈第三の太陽〉と呼ばれる、ピンク色の花が一面に咲き誇っていた。殺し屋の組織の隊長であるスターンは、ハインライン博士を脅迫して、〈第三の太陽〉を奪い、新型ミサイルの起爆剤の開発を進め、世界での多大なる影響力を手に入れようと画策していたのである。
  4. ピンクの花園で、再び、リンダと再会したルパン。彼女は、ルパンに「この花のためにモルモットにされたかわいそうな女の子がいるわ。」と告げるが、実際は、彼女自身がハインライン博士の助手で、研究開発の人体実験にされていたのだ。〈第三の太陽〉は、粉末にして液体と化合させることで、爆発物になる性質をもつ花。液体の使い方次第で、世界は〈暗黒の時代〉を迎えることを知る。
  5. 一方、不二子は、スターンの組織に入り込み、自らの手で花を奪おうと目論んでいたが、失敗に終わる。ルパンと手を組んだフリをして、再び、花に近づこうと寝返っていた。その間、次元とハインライン博士は行動をともにし、花を刈り始めていた組織に立ち向かうべく、行動開始。一度は、スターンに捕まったルパンだが、「俺は脱走の天才」と告げて、逃走する。
  6. 博士は、「ワシが生み出してしまった悪夢をわしの手で、永久に葬られねばならない。」と覚悟を決めていた。空中からピンクの粉末状(ガソリン)のものをまき散らし、第三の花は、あっという間に火の海に。その花園に現れたリンダ、『第三の太陽が燃える。私の命も燃える。』という言葉を残して消えていく。リンダを己の手で葬った博士。そうしてまた、博士も、「海底に眠るミサイルが気がかりだ。頼んだよ、ルパン」とミサイルの場所を伝えて、力尽きる。
  7. 海底に沈んでいたミサイルは、核弾頭であった。『こんなもののために、あのリンダは死んだのか』と憤り、悲しむルパン。博士の遺言通り、ミサイルの起爆装置を外して、日本へ届けるという。そこに、現れた峰不二子。二人だと100mも飛べないというこのミサイルの情報を伝えて、「私は降りるわ」と、しおらしく去っていく。だが、そこは、裏切らない峰不二子、「ごめんね、やっぱり乗っちゃった。」というオチ。筏二枚連なって、海を渡るルパンと次元、そして不二子なのでした。おしまい。

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第三話の面白いところは、まず、リンダの身に着けていた紫の衣。〈紫〉という色は、神聖な色であると共に、ひどく俗物的なものも象徴する色である。裏地にチラリとみえる赤色に、血の色を想起してしまう。毒々しい配色にドキッとする。色彩的なメッセージが込められているのかどうかは不明だが、意図的でなかったとしても、なんとも象徴的な色を使ったものだと思うのである。

次に、ルパンがスターンに拘束されたシーン。ここでは、ルパンのキャッチフレーズが披露される。【飛ぶ鳥のごとく獲物を襲い、風の如く逃げ去る】そして、あらすじに記した通り、ルパン自ら「もうひとつ、ついでに覚えといてくれ【俺は脱走の天才】だ」と付け加えるのである。格好いい!しびれる瞬間だ。

さらに、第三話の核心である【第三の太陽】。このネーミングは、原子力を暗喩した〈第二の太陽〉を意識したものであるという演出も心憎い。第三話に【第三の太陽】のストーリーをもってきたのは、偶然だろうか。

「3」は、生産・繁栄を象徴する数字だ。化学兵器の最高峰ともいえる〈核ミサイル〉の発展が【国家権力、権威】を強くバックアップするような世の中。果たして、このような世界が、人類が望む〈豊かさ〉を具現化したものであるといえるのか…という問い、あるいは、強いメッセージを含んでいるようにも思えるのだが、勘繰りすぎであろうか。また、スターンが口にした〈ルパンシンジゲート〉という言葉も、ルパンの背後にある強大な帝国をほのめかすような印象を与えているように思う。

最後に、リンダが劫火の中で消えゆく場面でのルパン三世の『花だ、リンダは散っていく…』という発言。なんて、情緒的でロマンティックな表現なのでしょう。こういう、感傷気味なルパンも素敵です。

 

◆こうゆづ的*第三話の№1シーン

殺し屋であるスターンたちの組織を追って、島に到着したときの、ルパンと次元のやりとり。なぜにこんな状況で、こんなセリフを!という、ツッコミどころ満載のシーン。

フィンをつけたまま岩肌をのぼるのは可能なのか?と思わせる場面で、スターン一味と遭遇し、再び、海中へ逃げるルパンと次元。この海へ飛び込むときに交わした会話。

次元:『ルパン一つだけ聞いておきたい、この仕事の目的はやっぱり女か?』

ルパン三世:『分かっているじゃな~い。』

【えっ!ここで?あえて聞いちゃうの?そこ重要なんだ…】と、何度見ても思ってしまう。しかしながら、ルパンと次元の相思相愛ぶりがヒシと感じられて、いつもニヤニヤしてしまうのである。

このように、第三話は、なかなかに意味深で、見どころのあるシーンが多いのである。見ていない方は、ぜひ、ご覧ください。次回は、銭形警部が2話ぶりに登場し、大活躍します。お楽しみに!

 

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

Kohyuzu(こうゆづ☆)