こうゆづ☆の【とおまわり】

令和元年12月に、ブログタイトルを変更しました。心の動くままに、とっちらかったテーマで書いています。

はじめての妊娠・出産・子育てを控えているあなたへ…今だから、伝えておきたいこと

Kohyuzuです。今朝、両脇に双子の女児を抱えて、歩いている女性とすれ違ったとき、女性の眉間にシワを寄せた険しい表情が気にかかった。体力勝負の子育ての日々を想像してみる。1人で子育てを背負っていないか、頼れる人が近くにいるのだろうかと、祈るような心持ちで、その場を後にした。

同日の午後、偶然にも知り合いが、一卵性双生児を妊娠している友人の話を始めた。そうして話題は、知らず、三つ子の母親が、子どもの1人を床に叩きつけて死亡させたという事件へと移っていった。こうして、今朝、目にした光景を反射したかのように、知り合いの口から、似たような話題が提供されたことに、シンクロニシティを感じたのである。そこで、今、この瞬間に子育てをスタートする方へ、私の思いを、なんとなく…書かなければいけないような気がした…いえ、届けたい!と思ったのである。

おつきあいいただける方は、このまま、読み進めてもらえると嬉しいです。

 

子育てへの思い(友人A・Bの場合) 

私は、知り合いと別れた帰り道で、つい先日、【友人A】が口にした言葉を思い出していた。息子の同級生の母親たちと話をしているとき、「もうすぐ子育ての大変な日々から解放される。残りの人生は、自分のために時間を使う!嬉しいわー。」と、子育て卒業の話題が中心になったらしい。

彼女は、「大抵の人は、そうだよね。子育て終わって、ひと息つける。でも、私は一生、子育てから離れられない。この先もずっと…ノビノビなんてできない。」と、何気に、ポツンともらした。彼女の本音が透けてみえると同時に、彼女の小さな肩が背負っている苦悩、寂しさが色濃く浮かび上がるのをみた瞬間でもあった。

一方で、【友人B】の考えは、ニュアンスが異なる。彼女は常々、「私がいなくなった後も、娘ができる範囲で、自立して生きていけるように育てることが私の役目。他の子どもより、できないこと、時間がかかることはたくさんある。その過程を彼女自身がどう考えて、適応していくか。この先、人の手を借りて生きていくことも、たくさんあるだろう。でも、だからといって私は、子育ての犠牲にはならない。娘の奴隷にもならない。今までどおり、好きなことはするし、飲みに行って朝帰りすることだってある。私は私、娘は娘。」と話す。

AもBも、表現方法は違っていても、我が子の将来を案じる、同じ【母親という立場】にある。今、我が子のために、自分がどうすべきか、常に考え行動している。どんなに悩んでいても、彼女たちは、立ち止まらない。絶えず、手段や方法を探しては、実行して…の繰り返しの日々を、懸命に生きている。彼女たちの生き様には、希望がみえる。今、ここに存在しながらも、いつも、ちょっと先の未来を鮮明に描いていて、前のめりなくらいに前向きだ。少なくとも、私にはそう見えるのである。

 

産まれてくる子どもの多様性 

子育ては、理屈ではない。正解は、誰にも分からない。今、この瞬間に、自分が考えて選択し、行動した体験という日常【結果】が、少しずつ積み重なっていくだけだ。そうして、我が子であったとしても、自分とは全く異なる、自由な意思をもつ1人の人間であることを忘れてはいけない。「私の子だから、大丈夫。」「私の子だから、こう考えるはず…」は、ただの妄想である。


産まれながらにして、新生児は、百人百様の【個・自我】をもっている。

  • 体格が大きい児・小さい児
  • 表情豊かな児・控えめな児
  • 要領がよい児・間が悪い児
  • 泣き声が大きい児・小さい児
  • 乳首をとらえるのが上手な児、苦手な児
  • 母乳が好きな児、そうでもない児

あげればキリがないが、実に様々である。けれど、この事象の違い・対比は、あくまで受け取る側(この場合、私)からの、一方的な視点の捉え方であり、うがった見方である。第一子を妊娠、出産し、子育てをする。おおよそ、すべてが初めての経験になるはずだ。その経験は、誰一人として、【同じものはない】と、断言できる。それぞれが、オリジナリティにあふれ、未知の輝きを放つ、真の体験そのものである。

 

第一子を迎えるあなたへ

  1. 子どもの可能性を信じる。
    個のもつ輝きに気づく。あなたの笑顔と歓びは、子どもに自然と、受け継がれていく。
  2. 子どものサインをキャッチし続ける。
    本人を除いては、誰よりもあなたが子どもの近くにいる。子どもは、あなたが近くにいて、頼ってよい存在であることを知っている。ただ、あなたと一緒にいたいのだ。
  3. 子どもと一緒に、泣いていい、助けを求めていい。
    あなたは1人ではない。普段は、表向き・公(おおやけ)の顔で、大人であることを演じているあなたの喜怒哀楽の感情を、子育ては、呼び覚ましてくれる。あなたの中の【子ども心(童心)】を、今こそ解放しよう。
  4. 自分を信頼する。
    誰よりも、あなたが子どものことを理解し、育む存在であると思い込むこと。思い込みは、時に驚くほどのパワーを引き出す。思くことは、タダで自由だ。誰にも、妨害できない領域である。あなたは、大丈夫。Take it easy!
  5. 子どもは、あなたとは別の人間である。
    子どもの全てを分かろうと、理解できようとしなくていい。向き合い続ければ、必ず、子どもとの【あ・うんの呼吸】に気づく瞬間が訪れる。あなたと子どもだけに約束されたリズム(絆)である。分かることだけ、十分に抱きしめよう。
  6. あなたと子どもの味方でいてくれる人と一緒にいること。
    友人でも、隣人でもよい。無自覚に、不満・不平をふりまく人、あなたを傷つける人から、遠慮なく離れよう。願わくは、パートナーがあなた方に、寄り添い、話を聞き、解決策を一緒に見つけ、行動してくれる人であることを…。

私が、医療の現場で働いたのは、わずか7年程である。しかし、年月以上に密な日々の中で出会った家族は、現場以外の相談業務を含めると、おそらく1万世帯にも及ぶ。特に、女性にとっては、結婚や出産をきっかけに、本来の母子関係が、如実に浮き彫りになる現実があり、時に、深刻で難しい問題を抱えている。親子・家族関係は、様々で、一概に口を挟めるものではない。それでも、はじめて親になる方共通のメッセージとして、伝えておきたいことを、私なりに、記してみた。1つでも、ヒントになるようなことが、届けられているとしたら、とても嬉しいです。

 

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いいとこどりをしよう!他人との比較からは、なにもうまれない 

出産までは順調であったはず…、それなのに、子育てが苦しいばかりで、孤独を感じる状況に、追い詰められてしまうのは、なぜか。

1つには、周囲の莫大な情報に惑わされるからである。心の揺れ幅が、さざ波のように小さい間は、ちょっとした気分転換を図ると、ニュートラルな自分に戻ることができる(マリッジブルー・マタニティーブルー)。しかし、一度、振り切れてしまった心の揺れは、自分自身で引き戻すことが困難で、家族の協力が不可欠になる(うつ症状→うつ病)。ここまで進んで、自分を追い込んでしまう前に、気づくこと。他者との比較は、不安を増大する。あくまで、他者の視点は、参考でいいのである。

さらには、妊娠、出産で大きく変動するホルモンにより、心のバランスが崩れやすい状況を作り出すことも影響すると考えられる。生理前にイライラしたり、食欲が増大したり、急に悲しくなったり…という変化を、女性であれば一度は経験したことがあるかもしれない。その生理以上のホルモンの変動が、妊娠、出産期の女性の体内では、起きている。ホルモンの産出量は、一生涯で、わずかにティースプーン1杯程度であると、いわれている。まさに、ナノ・ピコグラムの世界の微妙なホルモンの変化に、私たちの心は繊細に反応する。ホルモンが、脳の神経伝達物質の働きに、大きく関与している所以である。

 

あなたは、どういうタイプ?か、自覚する

出産は、ゴールでなく、あくまでプロセスである。子どもを産む前に、自分自身がどういうタイプであるか、ある程度、認識しておくことも、子育てをするにあたっての助けになるかもしれません。

  • 人に頼るのが苦手
  • 「〇〇しなければならない」「〇〇すべき」と考えがちだ
  • 辛抱強く、愚痴をこぼすことができない
  • 嫌なことが、なかなか頭から離れない
  • 時間通りに進まないことに、強いストレスを感じる
  • リラックスする方法(ストレス発散法)がわからない

普段から、このような傾向がある方は、1人でいると【感情が内向き】になりやすいので、できるだけ、子育て中は、子どもと一緒に外出することを、心がけるとよいかもしれない。また、スケジュール化が得意であるのなら、出産前に、産後の段取りを調整しておくと、落ち着いて子育てに専念することができるかも。子育てに対する理想や拘り、思い入れが強いほど、【できないこと】に目が向きがちで、自らを追い詰めてしまうこともある。小さなできることに、意識を向けることも大切だ。

 

最後に

【母乳】に関する介入で〈医療従事者の何気ない言葉に、傷つけられた…〉と、よく耳にする。私自身も耳が痛い話である。未だ、はびこる【絶対母乳主義&3歳児神話】。もちろん母乳には、免疫成分IgAが含まれる、母と子の愛着形成に役立つ、母親の産後の回復が楽になるなど、ミルクよりも有利な点はあるかもしれない。一方で、抗凝固の働きをもつビタミンKが少ない、時と場所を選ぶ必要があるなど、弱点もある。

少しでも、子どものために良い環境を整えたいという気持ちは、十分に理解できる。しかし、他人の情報や神話に惑わされ振り回されて、あなた自身のクリアな思考やアイデアが閉ざされるのは、不毛である。それよりも、目の前にいる子どもの反応に集中することから、学ぶことがたくさんあるはずだ。

過去には、【ミルクで育てよう!が主流】であった世代もあるわけで、今の常識(いかにも、主流とされている風潮)は、過去や未来の非常識である可能性も、大いに、ありうる。

どのように考えて、選択・実行していくかは、あなた次第。産む、産まないを決めるのもあなた次第。百人百様、見識者や専門家、子育ての経験がある者たちの意見を鵜呑みにせず、自分自身の【体感覚・ライフスタイル】に見合った選択をしたっていいじゃないか!最後に、もう一度言っておこう。他者との比較からは、なにもうまれない。比べることは、ナンセンスである。だって、そのものさしは、あくまで、自分が生み出した秤であるに過ぎないのだから。

 

みなさまの思いが、明日への希望へと、つながっていきますように。

 

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

 

Kohyuzu(こうゆづ☆)

 

 

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◆個人的な備忘録(日本国内:2016年現在)

医師:319,000人(㊚252,000 / ㊛67,000)
看護師:1,500,000人
助産師:35,000人
薬剤師:300,000人

MR:60,000人

歯科医師:104,000人(個人開業医89,000人)

獣医師:38,000人

美容師:490,000人

10年前は、医師は25万、助産師は3万人くらいであったと記憶しているが、少し増えたのだなー。それにしても、医師の数、少なすぎませんか?と思うのは、私だけでしょうか。医師の配置も偏っていて地域格差が顕著だし。ヨーロッパでは、医師の数が多く、看護師は少ない。医療現場の人的不足感は、いつまでも、どこまでも拭えることなく、続いていくのでしょうか。